アイデンティティ
この世界のどこかにいるあなたへ
みんなと同じことができることが大切であると教えられ
あなたの強みは何かと訊かれる
明日が見えない今日を生き
過去にとらわれず未来を見ろと諭される
移りゆく時の中で,私はどこにいるのか
変わりゆく人の中で,私はなぜいるのか
私が,私であることを証明するのは
いつだって,私自身だ。
風
5年前の夏。
海外旅行から日本に帰った時。
飛行機から降りた瞬間の,湿った,暑苦しい風。
「自分は広い世界の,この狭いアジアの片隅に住む一人でしかない」
新しさを求める自分。
変えることのできない自分。
自分の世界を変えようとあがいても,
自分の運命を変えることはできない。
アジアの風は,自分の立ち位置はそこで,そこで運命を受け入れろと,吹き付けた。
つながり
この世界は,狭すぎる。
今いる場所を飛び出した。
思い切って飛び出して,見えるものがある。
失った先に,得るものがある。
飛びだしたことは,プラスとかマイナスとか,計算して解が出るものではない。
出会ったこと,人,モノ,世界。
それがつながった先に,自分でしかない自分になれる。