心の声に耳を傾ける
友人は語った。
友人は,その人の話をじっくりと聞く。
その人のことを知る。
知ったうえで,友人は苦しんだ。
その人には売る必要のないものを,売らなければならない。
売らなければ,自分は,自分の組織は,存続し続けることはできない。
だから,心の声から耳をふさがなければならなかった。
友人は語った。
その国にとって,自分たちの技術は必ず必要だと。
伝えたい。でも,友人は苦しんだ。
でも,その対価では,その技術を売ることはできない。
その対価で売れば,自分は,自分の組織は,存続し続けることはできない。
だから,心の声から耳をふさがなければならなかった。
心の声が聞こえるから,その声を無視するたびに,心が傷つく。
傷つかないように,心の声から逃げていく。
そして,聞こえなくなる。
心をなくした先。
何も感じなくなった先。
暗闇の中に迷い込む。
何も見えない深淵の先。
すべてを失った先。
闇だからこそ,気づける光。
光。
心の声,あなたを呼び続けている。